『誰が勇者を殺したか』は読むより聴くで心に残る
『誰が勇者を殺したか』は、ファンタジーと人間ドラマ、そして静かな感動が見事に調和した作品です。
ナレーターの声によってキャラクターの感情が丁寧に表現され、まるで物語の世界に入り込んだような臨場感を味わえます。
本記事では、『誰が勇者を殺したか』の基本情報やAudibleでの評価、実際に聴いた感想を紹介します。
『誰が勇者を殺したか』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 誰が勇者を殺したか |
| 著者 | 駄犬 |
| ナレーター | 德石 勝大 |
| 再生時間 | 6時間31分([1巻] 誰が勇者を殺したか) |
| ジャンル | 文学・フィクション・ライトノベル |
| 配信形式 | Audible聴き放題対象(2025年時点) |
▼ 『誰が勇者を殺したか』の特徴
あらすじ
魔王が倒されてから四年。平穏を取り戻した王国は、亡き勇者の功績を記録に残すため、仲間たちの証言をもとに編纂事業を始める。騎士レオン、僧侶マリア、賢者ソロンが語る勇者の過去には、いずれも語りづらい真実が隠されていた。勇者を死に追いやったのは魔王か、それとも仲間なのか――。王国と冒険者たちの思惑が交錯する中で、真実が少しずつ浮かび上がっていく群像劇ミステリー。
著者紹介
著者:駄犬
千葉県出身のライトノベル作家です。Web小説投稿サイトで執筆活動を始め、のちにデビューしました。代表作には『誰が勇者を殺したか』(角川スニーカー文庫)や『モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件』(GCN文庫)などがあります。緻密な設定とテンポの良い語り口が魅力で、読後に余韻を残す物語構成が高く評価されています。近年では、ファンタジーにとどまらず、人間ドラマを描く作風にも注目が集まっています。
ナレーター(声優)紹介
ナレーター:德石 勝大(とくいし かつひろ)
德石 勝大(とくいし かつひろ)さんは、鹿児島県出身の男性声優で、事務所は 81プロデュース に所属されています。2012年ごろより活動を開始し、アニメや外画吹き替え、ナレーションなど多方面で声を届けている実力派です。声質の幅が広く、ナレーターとしても安定感のある語りが高く評価されています。
Audible版『誰が勇者を殺したか』の評価
シリーズで★5.0(全1,294件)を獲得(2025年11月時点)。キャラクターの魅力と心に響く感動的なストーリーが高く評価されている人気作品です。
予想外に
ラノベのレーベルだけど、成功哲学にも通じるような、かつ心もなんだかホッとするような、素敵なお話でした。読後感もめちゃくちゃよかったです。(一部抜粋)
- 🎙 パフォーマンス 5.0
- 📖 ストーリー 3.0
よい
いわゆるファンタジーのなかに推理は成立するのか。この手の作品郡を読んでいれば常識として身に付いている様々なものが、補強してくれていると思います。(一部抜粋)
- 🎙 パフォーマンス 5.0
- 📖 ストーリー 5.0
とても素晴らしいです
一作目が良すぎた事と、個人的には完璧な終わり方だと思ったので、続巻への不安のが大きかったのですが良い意味で裏切られました。(一部抜粋)
- 🎙 パフォーマンス 5.0
- 📖 ストーリー 5.0
Audible版『誰が勇者を殺したか』を聴いた感想レビュー
『[3巻] 誰が勇者を殺したか 勇者の章』まで聴いた感想です。
よかったポイント
①感情が伝わるナレーションが素晴らしい
登場人物それぞれの感情が声だけで伝わってきて、物語にぐっと引き込まれました。男性ひとりで女性キャラも演じているのに違和感がなく、むしろ表現の幅広さに驚きました。特に感情のこもったセリフでは、思わず胸が熱くなります。
②努力する勇者の姿に心を動かされた
最近は「最初から強い主人公」が多い中で、この作品の主人公はとにかく地道で努力家。特別な才能がなくても、仲間を信じて前に進もうとする姿に強く共感しました。派手な展開ではなく、静かに積み重ねていく成長に心が温かくなりました。
③ファンタジーなのに推理ものとしても面白い
聴く前はファンタジーだと思っていましたが、実際はミステリー的な要素も多くて驚きました。登場人物たちの人間関係や会話に伏線が張り巡らされていて、途中から「真相を考えながら聴く」楽しさがあります。
④聴き終えた後に残る静かな感動
最後まで聴き終えたとき、派手な達成感というより、心が温かくなるような余韻が残りました。どのキャラクターも最後には好きになっていて、「この世界で生きてきた人たち」を見送るような気持ちになります。特にエピローグが秀逸で、聴き終えたあとしばらく余韻が続きました。
気になったポイント
①世界観の情報量について
世界観の作り込みは素晴らしいのですが、序盤はやや説明が多く、物語に入り込むまで少し時間がかかりました。慣れてくるとその深さが魅力に変わるので、じっくり聴くタイプの作品だと思います。ストーリーに没頭できるまでの助走期間が必要な印象です。
②続編では少しテンポがゆるやかに感じた
シリーズが進むにつれて、少しテンポが落ち着いた印象を受けました。特に2作目以降は、1作目のような初めての驚きが薄れた感じです。ただ、その分キャラクターの内面が丁寧に描かれているので、静かに物語を味わいたい人にはちょうど良いかもしれません。
全体の感想
物語の完成度、ナレーションの表現力、そして登場人物たちの感情描写の深さが印象的な作品でした。派手な展開ではなく、静かな強さや人間らしい成長を描いており、聴き終えたあとには温かい余韻が残ります。オーディオブックとしても聴きやすく、ナレーターの演技によって物語の魅力がさらに引き立っています。心にじんわり響く名作です。
『誰が勇者を殺したか』のアニメ化情報
現在、ライトノベル『誰が勇者を殺したか』については、テレビアニメ化の公式発表は確認されていません。
一方で、コミカライズ化をはじめとする大型メディアプロジェクトの始動が発表されています。漫画版は2024年8月に配信が開始され、2025年7月7日には単行本第1巻の発売も予定されています。
さらに、オリジナル楽曲の制作やアニメ映像付きTVCMの公開も進行しており、アニメ化に向けた動きが着実に進んでいると見られます。今後の公式発表に期待が高まっています。
Audibleで『誰が勇者を殺したか』を聴いてみよう!
今回は、Audible版『誰が勇者を殺したか』について、基本情報に加えて、著者情報やナレーター情報、実際に聴いた感想を紹介しました。作品全体を通して、ファンタジーの世界観と人間ドラマ、そして静かな感動が絶妙に融合した名作だと感じました。気になった方はぜひAudibleで、『誰が勇者を殺したか』の世界に浸ってみてください。










